七月二十二日(土)
国際関係研究会に赴き、帰りの頃は内閣の顏触れ判る。新味は緒方君が国務大臣となり、情報局総裁を兼務したことだ。これは兎に角一つの進歩である。
源川栄二君の話――先頃、滋賀県の親戚で、ひとり息子を兵隊として失った家を見舞いに行った。靖国神社に祀られて光栄でしょう、と言ったら、そこの主婦がムキになって、「大切な子供を失ったものが靖国神社に行くと、乞食のように白砂利の上に坐らせられ、いつまでも頭を下げさせられる。そんなバカなところへ行くものですか」と、ひどい見幕だった。
同君の話――滋賀県の草津方面では、警察署長が農村の区長を集め、六月二十日までに田植せよ、そうしなければひっくくるぞと命令した。「他県ではみんなやっていることではないか」というのだ。こうした警察の態度は今の代表的なものである。