大前研一、日本の医療システム遅れに地団駄 『ニュースの視点』22/1/7
オンライン診療が遅れている、コロナで国民皆が日本後進性気づく。
引用:大前研一『ニュースの視点』22/1/7
▼オンライン診療、日本は米国や中国に遅れるばかり
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日経新聞は先月23日、
「オンライン診療で応酬」
と題する記事を掲載しました。
政府の規制改革推進会議がまとめた報告書で、
オンライン診療の普及拡大に向けて
対面より低い診療報酬の見直しや
診療上の優位性を、
厚生労働省の指針に
明記するように求めたとのことです。
一方で日本医師会は
顔色や匂いなど
対面診療でなければ得られない情報があると
主張するなど
オンライン診療の拡大に慎重で、
医療のオンライン化をめぐる鞘当てが
続くとしています。
オンライン診療の推進にあたり、
医師会が反対の立場を取っているのは
昔から分かっていることですが、
医師会側もせめて
「こういう条件なら許可できる」とか
「医師会もここまでの準備ならできる」
といった反応を示すべきだと思います。
兎にも角にも
反対意見を先に言うだけでは
全く建設的ではありません。
医師会は
オンラインでは十分な診療が行えず
正しい判断ができないと主張していますが、
海外に目を向けると
米国や中国などでは既に実現しています。
特に中国では
携帯・スマートフォンで
医師に24時間アクセスでき、
緊急事態なら専門家を紹介するという
非常に優れた仕掛けが機能しています。
私に言わせれば、
日本だけが中国や米国などに比べて
著しく遅れている状況です。
今は新型コロナの問題もあって
通院が怖いという人も多いでしょうから、
オンライン診療を進める絶好の機会です。
実際、診療のオンライン化について
一般の人たちに聞くと
「忙しい人や遠方に通院している人に有用」などと
ポジティブな意見もあります。
一方、診療のオンライン化に
医師はおしなべて
一般人より
ネガティブな意識を持っています。
そのような医師の意見を聞くよりも、
米国や中国のやり方を研究して
「彼らはこうやって実現しているけれども、
日本ではどうすればいいのか?」
というような
建設的な議論を交わすべきでしょう。
少なくとも携帯・スマートフォンで
24時間医師にアクセスして相談できるだけでも
まずは十分ではないでしょうか。
それすらも実現できず
ずっと今のままでは、
日本は世界から遅れるばかりです。