入管と連動したネトウヨ
引用:
大前研一「ニュースの視点」6/23
▼少子化対策 「こども未来戦略方針」決定
結婚を増やすのは正道だが結婚の形に拘ることは逆効果
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政府は13日少子化対策の拡充に向けた「こども未来戦略方針」を決定しました。これは2030年
代に入るまでの期間を、少子化傾向を反転できるかどうかのラストチャンスと捉え、今後3年間
を集中取り組み期間と位置づけたもので、児童手当の拡充や出産費用の保険適用、及び年収の
壁に対応する企業支援の強化などを盛り込んだものとなっています。
30年間解決しなかった少子化問題が、たった3年の取り組みで反転すると本当に考えているなら、
見通しが甘いと言わざるを得ません。日本は中国や韓国と同様、生涯出生率が非常に低く、必
要な2人には遠く及ばず、むしろ減少し続けています。
Z世代に対する調査では、結婚して子供を欲しいと思っている人は半数程度であり、10%の人は
結婚にこだわらずに子供を望んでいます。一方、子供を望まない理由としては、お金の問題だ
けでなく、親の問題や自分の仕事の問題も挙げられます。これらの問題を解決しなければ、子
供の数は増えないでしょう。経済的に楽だから、という理由で、多くの人が親と同居している
ことも問題です。このような人々は結婚や子供を焦る必要を感じません。
Z世代が子供を望まない理由としては、育てる自信がない、子供が好きではない、自由がなくな
る、日本の将来に期待ができないなどが挙げられています。これは時代を問わず言われてきた
ことではありますが、ひとつひとつ改善していかないといけない問題です。
戸籍に関する問題もあります。差別は減ってきていますが、非嫡出子など、戸籍による差別も
まだ存在しています。結婚せずに子供が生まれた場合にも、差別が本当にないのならば、結婚
にこだわらずに子供が欲しいZ世代などの中から産む選択をする人々も増える可能性もあります。
政府は制度上、戸籍による差別はないと主張していますが、社会が変わるまでには時間がかか
ります。ヨーロッパの例から見ると、制度を廃止してから社会の認識が変わるまでに必要な時
間は30年です。
ヨーロッパのように戸籍制度を撤廃すべきですが、日本では撤廃どころか別姓すらも実現でき
ていません。LGBT差別の撤廃にはようやく進展がありましたが、戸籍に関してはまだ時間がか
かると思われます。
一方で、結婚している人々に聞くと、ほとんどが2人以上の子供を望んでいます。したがって、
少子化を食い止めるには、まず結婚してもらうことが重要です。正式な結婚にこだわることは
逆効果です。内縁でも別居婚でもかまいません。戸籍や形式で差別せず、子供を産む人には政
府が経済的な支援を行えば、2人の子供を産む人々も増えるはずなのです。しかし、現在の政策
は順序が逆になってしまっています。
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▼人口減少問題 外国人入国超過「0」なら2049年に1億人割れ
ドイツ式の移民誘致策で外国人に来ていただくしかない
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国立社会保障人口問題研究所が4月に公表した推計によりますと、外国人の入国超過がゼロの場
合、2049年には人口が1億人を割る見通しが明らかになりました。また2020年時点の人口1億26
15万人を20年後まで維持するには、年間75万人以上の外国人に定住してもらう必要があるとの
ことです。
以前から主張している通り、日本は毎年100万人の移民を受け入れなければなりません。細かく
計算すると75万人でも足りるかもしれませんが、現実的には100万人を受け入れないと労働力不
足を解消することはできません。ドイツのように無条件で移民を受け入れる方針を採り、受け
入れた人々には適切な教育を提供する必要があります。不適格な移民を選り分けることはその
後の課題です。
2005年以降、日本は死亡数が出生数を上回り、総人口が減少し始めました。これは世界的に見
ても珍しい現象です。現在、在留外国人の数は約300万人で、そのうち28%が永住者ですが、こ
の割合を増やさなければなりません。技能実習生など一時的な滞在者を増やしても無意味です。
ドイツのように、難民であっても永住権を与える方針を採り、言語教育などもしっかり行い、
移民先として選ばれる国とならなければなりません。
現在、日本に移住したいと考えている人々は少数派です。言語の問題もあり、給料も安いため、
他の国の方が移住先として魅力があります。日本が高い給与水準にあった時の感覚が抜けず、
外国人を見下すような受け入れ態度が残っているため、いつまでたっても悪条件で期限付きの
外国人労働者しか受け入れようとしない国民や政府は、現実を直視する必要があります。人口
減少は国の勤労人口の減少を意味し、それによってGDPや国力も衰えます。移民に反対する人た
ちは、本当にそれでいいのかと疑問に思います。
本来は、20年以上前にこの問題に取り組むべきでした。私は長らく人口ピラミッドが芋虫型に
なっていることを指摘し、警鐘を鳴らしてきました。今更慌てている姿にはあきれるばかりで
す。