「ウラジーミル」と同じ夢をみていた「シンゾー」。3月1日、衆院本会議で「ロシア非難決議を採択」の際の表情からうかがえるのは… 写真:つのだよしお/アフロ
「日本はウクライナ国民と共にある」 こう投稿した安倍晋三元首相のツイートが炎上した。「ウラジーミル」との蜜月はどこにいったのか、媚プーチン外交の責任を、と、手厳しい批判が殺到したのだ。Yahoo検索の「感情割合」では、ポジティブ5%に対して、ネガティブ95%と惨憺たる反響であった。 【画像】プーチンはここにいる…?反体制が暴いた「ヤバすぎる隠し宮殿」 「安倍晋三という人は、どこまでも自分本位の『俺様』なんです。2014年、ロシアがクリミア半島を併合という蛮行を行なっているさなかに、プーチン大統領と、地元・山口県長門市で3時間も会談をしていました。そんな過去に蓋をして、今回のツイートも『俺様』目線。まったく空気が読めていません」(政治記者) 安倍元首相は当時、北方領土問題を解決し、両国の敵対関係を解消し、そして目指すゴールの「平和条約」で、「歴史に残る総理大臣」を目指していた。 「ウラジーミルと私の代で、両国間の問題を解決するという方向でコンセンサスが一致した」 2014年の日露首脳会談は、安倍元首相の選挙区である山口県長門市で行われた。会場は、長門五名湯の1つ「大谷山荘」。温泉に浸かり、3時間を超える首脳会談のうち1時間半を費やしたのは、平和条約「交渉」だった。 安倍政権最大の功績となるはずだったロシア外交。だが、結局、条約も領土も進展ないまま交渉は決裂、「血税をドブに捨てる」結果となった。27回もの首脳会談は日本外交史の汚点となった。 政治家としてその過去は恥、せめてひっそり「わきまえた」言動をするのかと思いきや、一転、ゼレンスキー大統領と仲良しなんです!と、2019年の握手写真を公開した。そのツイートに大きな「反響」があったのは、当然の展開だろう。 新聞や雑誌メディアでは、反省もプーチン批判もほとんどないまま、「核共有を検討すべき時期」と嘯いている元首相。 「もちろん、元首相にも言論の自由があります。まして現役政治家なのだから、国と国民を第一に考え、憂いを述べることはあってもいい。しかし、これまでの失政についてまずは非を認める。それから、ではないでしょうか。このままでは、恥ずかしすぎます」(自民党重鎮)