小池百合子知事に「開票特番の出演を断られた」武田砂鉄氏が批判「表に出ず逃げ回った」
ライター武田砂鉄氏が12日放送のTBSラジオ「武田砂鉄のプレ金ナイト」(金曜午後10時)で、7日の東京都知事選の特別番組の内幕を明かしながら、3選を果たした現職の小池百合子都知事(71)を批判した。 武田氏は、TBSラジオの都知事選開票特番「開票LIVE2024 カオス!東京で何が起きていたのか?」出演時を回想。まず、都知事に求める姿として「その場でも真っ先に言ったんですけど、東京都知事を務める人は、とても大きなお金を動かして、とても大きな権限を持つことになる。当然ながら蓄積した問題を抱えているので、誰が都知事になったとしても、この人なら安心、全部任せられる、ということにはならないので、どういう人がなるべきかと言ったら、都民からの厳しい問いかけに、ちゃんと答えてくれるのは誰なのか」と説明した。 続けて、「その点を考えた時に、選挙戦でそれを最も怠っていたのは小池百合子都知事」と指摘。「あらためて『東京大改革3・0』というスローガンをかかげましたけれども、新しく掲げた以上は、この8年間はこうで、これから4年はこうなる、という議論をかわす場面を『もう、いいよ』というぐらい、作ってもらわなくちゃいけなかったわけですけど、候補者同士で討論する場面にはほとんど出ずに、いつもよりも公務を増やして、プロレスラーにチョップしてみたり、カメラの前に出る機会を増やしながらも、討論はしない。こういう作戦に出ていたわけですね」と酷評した。 さらに武田氏は「TBSラジオの開票特番も、小池さんに出演を依頼したそうですけど、断られてしまった、ということなんですね」と内幕も暴露。「喜びの声っていうのさえ、後ろめたさがあるのか、出てこられない、というのはどうなんでしょうかね」と疑念を呈した。また、都知事には災害時の首都防衛など陣頭指揮を取り都民と直接対話することが求められるとし、「どう考えてもそれをしてくれる人には見えなかった。勝った時にも出てこないわけですからね」と語った。 武田氏は、投開票後のテレビ番組などで、小池氏の「横綱相撲」など戦略面については触れられたものの、公約や実績など政策の内容についての検証が「すっぽり抜けている」とも指摘。12日の知事の定例会見でも「選挙について厳しく問いかける質問が出ていない」とし、「神宮外苑の再開発を認可した小池都知事ですけど、事業者からパーティー券購入を受けているんじゃないですか、という質問を受けて、それについてあまり正面から答えられなかったことが話題になりましたけど、そういうあたりを再度、問いかけてほしかったな、と。選挙特番にもし出てくれれば、そういうことを聞きたかったな、ということは思ったんですけど」と残念がった。 あらためて武田氏は「選挙が終わった、はい次、ということじゃなくて、表に出ずに逃げ回った小池都知事に対して、とりわけメディアはここから厳しくチェックをしていかないと、『東京大改革3・0』が平然と『4・0』になって、選挙が近づくたびに、何らかの方法で目立つ方法だけを考えるという、このやり方に翻弄されることになっちゃう」と懸念。「どんな人からの問いかけにも答えようとする、開かれた場所にもっと出てくる都知事であって欲しい」と求めた。 武田氏はTBSラジオの選挙特番では、2位となった前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)のリモート出演時に、石丸氏の著書を熟読したことを明かしながら是々非々の議論を展開したことでも話題となった。番組後には「昨晩のTBSラジオ開票特番での石丸氏。 #ss954 これまで、相手が動揺したり絶句したりする場面を意図的に作り出し、優位に立っていると思わせる構図を作り続けてきたのだろうが、受け止めるほうが動揺したり絶句したりしなければ、一瞬で彼自身の不安定さが明らかになる」とつづった。さらに「当然ですが、最たる問題は、こういった場に登場せずに、聞かれたくないことがあるからとメディアから逃げ続けた小池百合子氏」と連投していた。
【都知事選】石丸伸二氏に徹底質問、著作熟読の武田砂鉄氏「一瞬で彼自身の不安定さが明らかに」
TBSラジオの東京都知事選挙開票特別番組「開票LIVE2024 カオス!東京で何が起きていたのか?」が7日に放送された。現職の小池百合子知事(71)の3選当確を受け、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)がリモート出演した際のやりとりがネット上で話題となっている。 【写真】石丸伸二氏を徹底質問した武田砂鉄氏 MCの荻上チキから「どんな手応えですか」と聞かれ、石丸氏は「ごめんなさい、どのくだりの話をされていらっしゃいますか」と逆質問。荻上氏から再び「先ほどぶら下がりの中で、今回の選挙、自分たちは頑張ったと、走り切ったというような話をされていたと思うんですが、特にどういったところに力を入れてどんな手応えをお感じになりましたか」と質問が飛ぶと、石丸氏は「手応えの話じゃないですよ。それ。自分たちができることを全部やったという意味です。何かの反応ではなく、自分たちの実感の話をしました」と説明した。 荻上氏から「どんな点に手応えを感じたんでしょうか」と三たび聞かれ、石丸氏は「手応え? 手応えって言うんですかね。あの、なんだろう、自分たちでこれをやろうと決めて、それを実施した、実行したという、それを手応えと言うのかな。でも手応えてってもっと反応のことを言うかなという気がします。違うニュアンスで聞かれてます?」と投げ返した。 荻上から「今回、自分たちは全力を尽くした、で、それは恐らく票につながったという風にお感じになってる点はあるかと思うんですが、その手応え、あるいはこういったような政策は届いたなと感じる点、あるいは課題だなと感じた点などはいかがでしょうか」と、より具体的な質問を投げかけられた。 石丸氏は「届いたかという意味では、極めて大きいのが知名度の差ですよね。どう考えても、その意味ではそれは分かってたので。その不利な状況でできることを全部やってきたっていうところです」と語った。さらに「いかんともしがたい、その環境の話なので。その環境の中にいる主体としては限界があるっていうことだと思います。それはもうメディアの話であって、私から何か言うのも変かなっていう気がしてます」と続けた。 ゲストのライター武田砂鉄氏が質問を続けた。武田氏は石丸氏の著作「覚悟の論理 戦略的に考えれば進む道はおのずと決まる」を熟読したといい「メンタルが強いですね、という風に言われてなんで、メンタルが強いかって言われたというと、その相手の問題はどうなっても私は知りませんよと割り切れるというところを書かれていてですね、ちょっと政治をやられる方からすると、この相手の問題がどうなっても私は知りませんよっていう風に言われると、ちょっとぎょっとしちゃうなというところも感じたんですけれども。このなんか、選挙戦でいろんな立場の人とお会いして、お話しすることがあったと思いますけれども、この本に書かれたことっていうのは特に考えとしては変化はないですかね」と投げかけられた。 石丸氏は、質問の意図が飲み込めないようで「どういう点をぎょっとされたんですか。そんなにおかしなこと言ってるつもりがなかったんですけど、どこに違和感を覚えられましたか?」と投げ返した。 武田氏から「僕自身が違和感を覚えたのは、政治っていうのは、いろんな意見を受け止めて考えを変えていったり、考えを強化していったりっていうことの繰り返しだと思いますけれども、相手の問題がどうなっても私は知りませんよっていう風に言いきれるっていうところが自分のメンタルの強さだっていう風に言われると、なかなかそこに対して意見を届けるっていうことが難しくなっちゃうんじゃないかなっていう風に思ったんですけど」と再度質問。石丸氏は「失礼ですが本当に熟読されました?」と切り返し、武田氏は「熟読しましたね」と即答。荻上氏は「めっちゃ付箋張ってますね」と付け加えた。 石丸氏は「あのそういう風な思いでは言っていません。自分の責任の範囲を定義するという意味において、その話をしてます。政治において意見のやりとりをするっていうのは当たり前ですよね、それを否定はしてないはずです。否定してましたか?」と言ったタイミングで中継の持ち時間を使い切り終了した。 武田氏は選挙翌日の8日、X(旧ツイッター)を更新。石丸氏とのやりとりについて言及した。「昨晩のTBSラジオ開票特番での石丸氏。 #ss954 これまで、相手が動揺したり絶句したりする場面を意図的に作り出し、優位に立っていると思わせる構図を作り続けてきたのだろうが、受け止めるほうが動揺したり絶句したりしなければ、一瞬で彼自身の不安定さが明らかになる」とつづった。さらに「当然ですが、最たる問題は、こういった場に登場せずに、聞かれたくないことがあるからとメディアから逃げ続けた小池百合子氏」と連投した。