バラエティ番組での奔放な振舞いで好感度を高めるデヴィ夫人。そんな彼女には「裏の顔」があった。運転手への暴行、タニマチへの殴打、そして1700万円の持ち逃げ……。カメラが絶対映せない疑惑の数々をお伝えする。

 8月26日、雨上がりの夕方6時過ぎ。レンガ造りの豪邸からドレス姿の女性が姿を見せた。小誌記者が「夫人……」と呼び止め、質問を投げかけると、彼女は目を見開く。

「あなたたち、踊らされないほうがいいですよ。わたくしはまったく間違っていませんから」

 そう語気を強め、待たせてあったタクシーのドアを叩きつけるように閉めると、「お約束がありますので」と会食へ出発した。

 女性は、デヴィ・スカルノ(83)その人である。

 

 小誌がデヴィ夫人に問うたのは、慈善団体「アミチエ ソン フロンティエール」をめぐる金銭トラブルについてだ。

「アミチエ」はモナコ公国に本部を置き、「名誉顧問総裁」を務めるのは元首の大公アルベール二世。大公の母で元ハリウッド女優グレース・ケリー妃に仕えたマダム・レジーヌなる人物が1991年に創設した団体である。