元外務審議官の田中均氏は毎日新聞政治プレミアに寄稿した。今夏の東京オリンピック・パラリンピック開催について「安心安全な形で五輪が今夏開催されることが当然最善なわけであるが、希望的観測に終始するわけにもいかない」として、開催の是非は客観的に評価すべきだとした。 田中氏は「“なし崩し的”に開催に至ってしまうのではないかという不安を以前にも増して抱くようになった」と言う。そのうえで、「国内・世界の感染状況、ワクチンの普及状況、医療資源の逼迫状況のいずれをとっても、7月の五輪を安心安全な大会とすることに楽観的とはなれない」と指摘。 「現段階では、全国的な感染は極めて高い水準にあり、短期間で収束していくとも考えられず、今夏の五輪開催は難しいということにならざるを得ないのではないか」と語った。