自民党・安倍一派の放送弾圧の歴史を忘れずに記憶に刻もう
引用:ハーバービジネス
【あなたの知らないNHK 第1回】 <相澤冬樹>
安保法制反対デモの放送を止めたのは、籾井さんじゃなく放送局長!?
掲載決定で気分が高ぶったまま、私は籾井さんとの対談に臨んだ。この時、どうしても聞いておきたいことがあった。籾井さんが会長在任中の2015年(平成27年)8月、安保法制が国会で審議され、反対運動が大きな盛り上がりを見せた。国会を連日デモ隊が取り囲み、主催者発表で5万人が集まった夜もあった。 当然、テレビ・新聞各社が大きく報じたが、NHKは翌朝のニュース番組『おはよう日本』で一言も触れなかった。あまりにも不自然だ。現場レベルではない、上からの指示があったに違いない。そこを突いた。 「籾井さん。あの時、安保法制反対デモを報道しないように現場に伝えませんでしたか?」 「いや、私は放送現場に何かを放送するなとか放送しろとか、そんな具体的なことを指示したことは一度もありません」 「でもあれは上からの指示がない限り、現場であんな判断をするはずがありませんよ。籾井さんが指示しなかったとしたら誰か別の人が指示したんじゃないですか? それは誰ですか?」 「う~ん……放送総局長かな」 放送総局長はNHKの放送の最高責任者。当時は板野裕爾氏。『クローズアップ現代』の国谷裕子キャスターの降板をはじめ、政権の意向を忖度してきたとささやかれている。その後、外郭団体の社長に転じたが3年後に再び専務理事として復帰し、「異例の返り咲き」と話題になった。当時の会長が断定はしないものの、放送総局長を名指しししたことは大きいと感じた。